5/6「 ビバラポップ!」感想
5/6 GWの最終日に今年初めて開催された「ビバラポップ!」に行ってきた。
このイベントはVIVA LA ROCKの翌日に同会場さいたまスーパーアリーナで開催されたアイドルグループのフェスであり、プレゼンターとしてアイドルに造詣の深い大森靖子と凛として時雨のピエール中野が担当している。参加アイドルはこの二人が参加してほしというアイドルグループにオファーをしたらしい。
当日は研究室の先輩で欅オタの先輩と一緒に参加した。
会場はこんな感じ。ここが会場の入り口。
自分はイベントが発表されて即購入したので、チケットの整理番号がAの2桁だった。そのため開場後即入場。先頭の人たちはいち早くいいポジションを取りたいのか、今にもダッシュしそうな雰囲気があって少々怖かった。開場後のダッシュを防ぐためか、入場後も2列に整列させられて、係員の指示に従って大人しくアリーナまで誘導された。まるで刑務所。
アリーナに到着するとみんな柵のある最前列まで行って横並びの状態になった。アリーナについてからは近くの人と軽く談笑していた。
自分はここら辺。ステージにかなり近い。アリーナ中央部には小さなステージがあり、写真手前に見えている通路を通って行けるようになっている。
今回のタイムテーブルはこんな感じ。個人的には現場に通っているNegiccoはもちろんのこと、以前から楽曲が気になっていた、欅坂46、sora tob sakana、Maison book girl、そして大森靖子を目当てに参加した。
待つこと1時間半。やっと開演した。
最初は「こぶしファクトリー」。事前勉強のおかげで知っている曲が何曲かあった。歌はもちろんのことダンスがパワフルで良かった。
この2曲が聴けたのは良かった。2曲目は大森靖子が舞台に登場し、一緒に歌うというアガる展開もあった。あと一人めちゃくちゃ可愛いメンバーがいて、その子をずっと見てた。
さっき言った子は多分「井上玲音」ちゃんだな。
http://www.helloproject.com/kobushifactory/profile/rei_inoue/
でSHOWROOMオーデション受賞者と、ラストアイドルファミリーを見て、次が「ばってん少女隊」。ここで今回唯一の怒りポイント。読みたくない方飛ばして。
◯怒りポイント
ラストアイドルファミリーのステージが始まってから、薄々と感じいたのだが、隣にいる恐らく某グループのファンの女性が、足元のバックを足で押しながら圧力をかけてきている。。。最前列で密集地帯のため不本意で圧力をかけるような体勢になってしまっているのかと思ったが、それも違うようで。。。
思い出すと彼女は「こぶしファクトリー」のステージ時に自分の近くでひたすら携帯を弄っていて、態度悪いなと思っていた人だった。でラストアイドルファミリーが終わった直後に彼女の友人の女性と思われる人が、自分と彼女の間に飛び込んでくるような形で割り込んできた。最悪なのがこの後で、ばってん少女隊のステージが始まるな否や割り込んできた女性が全体重をかけて圧迫してくる。このせいで開演前に談笑していた男性も押す形になってしまっていた。避けようかとも思ったのだけど、自分の後ろにも人がいるし、まったくどうしろって言うんだよ。ていうか譲って欲しかったら一言かけてくれれば譲るのによー。
これを教訓に次回からは、フェスやファンでないグループがたくさん出るイベントでは前の方に行かないと決意した。
この一件があったせいで、次のNegiccoのステージでは持ってきたネギライトが取り出せなかった。でもその分、いつも以上の声でコールした。
今回のステージがいつもより大きいためか、3人とも緊張しているような感じがした。パフォーマンスに関しては、いつも通り良かった。序盤は「土曜の夜は」、「サンシャイン日本海」というスローテンポな曲でスタートするという変わった編成。前のグループとBPMの差があり、一気に引き込まれた。中盤からはBPM高めのアゲ曲になり、こっちのテンションも爆上がり状態。特に「トリプル!WONDERLAND」はいつ聴いても最高!何が最高かって、最初のイントロだよ!キター!!!!って感じがする。コールも楽しいし、途中のソロダンスの良さ、特にその時のぽんちゃの表情が素敵。
Negiccoのパフォーマンスが終わり、先輩と合流。CD販売会で CD積んでチェキゲットし、昼飯を軽く済ませ、座って鈴木愛理を鑑賞。
全然曲知らなかったけど、良かった。
次はsora tob sakana。先輩とアリーナに向かった。最初からアリーナ中央でスタート。やっぱり楽曲の質が高い。それと対照的なメンバーの幼さ、可愛さがぐっとくる。あと気になったのはVJ。雰囲気も良かった。特に今回も歌った「広告の街」はおすすめなの是非聴いてみて。
これも良曲なので是非。
おサカナのあとはMaison book girl。この前にステージ上でモニターが映らなくなるというアクシデントが。30分程度?待たされることに。しかしこの間にプレゼンターのピエール中野のはからいでアイドルソングが会場に流され、それに合わせてファンがコールしたりしていて待つのも全然苦でなかった。
結局モニターは直らなかったけど、ブクガのパフォーマンスがスタート。中央のステージにフードを被った4人が登場。最初から少し異質な雰囲気があった。まず良かったのが一番好きな「faithlessness」が聴けたこと。楽曲もかっこいいけど、生で見ると格別だった。それはそうとブクガはあんまりコールしないのかな?ファンと一体となってアガるというよりは、魅せる感じのパフォーマンスや演出なのもそういうことなのか?
www.youtube.comこの曲も良かった。手を頭の前後に振るフリが印象的。
今回このイベントでブクガを観れたのは個人的にかなり良かった。素晴らしくカッコ良かった。機会というか金があればライブ行ってみたいと思った。
次はBiSH。曲はあまり好みに合致しないのだけど、人気が凄かった。横後方の方の席に座って見ていたが、みんなフリコピして踊っていて凄かった。唯一好きな曲「プロミスザスター」が聴けたのは良かった。
で次は先輩お目当ての欅坂46。自分は後方でゆっくり見ていた。会場を見ると欅ファンと思しき人が多数いる。やっぱり人気が凄い。みんなペンライト2個持ちで振っていた。欅は何と言っても楽曲が格好いい。あとグループの人数が多いので、他のグループと違った大人数の揃ったダンスが見れたのも良かった。
「風に吹かれても」が特にカッコ良かった。
あとは「二人セゾン」を聴けたのもアツかった。
あとは衣装チェンジの時に流れた曲がダンスミュージックぽくて、良かった。
やっぱり人気あるだけ、曲もパフォーマンスも良かった。欅はめったにライブ観れないと思うし、今回観れたのは良かった。
この後は大森靖子の弾き語り。前から曲が好きで、沢山聴いていたが、ライブは観たことなかったから今回は良い機会だった。まず前の欅の曲「サイレントマジョリティー」のカバー。そして好きな曲で、「溺れるナイフ」で堀越千史もカバーしていた「ハンドメイドホーム」。この曲はギターのかき鳴らしがハンパなかった。圧巻。
ハンドメイドホームは2:10から。
この後は大森靖子がファンであることを公言している道重さゆみ。なんか彼女だけ次元が違うような、歌い出すと会場の雰囲気が一気に変わった印象があった。
根っからのアイドルという感じ。カワイイが溢れている。
最後には大森靖子と出演者のコラボが凄かった。セトリとコラボ相手は以下の通り。
夢幻クライマックス:鈴木愛理
きゅるきゅる:金子理江(LADY BABY)
イミテーションガール:吉川友&アップアップガールズ(仮)
非国民的ヒーロー:あの(ゆるめるモ!)
あまい、TOKYO BLACK HOLE:アイナ・ジ・エンド(BiSH)
絶対彼女:長濱ねる(欅坂46)
I&YOU&I&YOU&I、マジックミラー:道重さゆみ
全員:ミッドナイト清純異性交遊
セトリとコラボ相手見るだけで最高なことが分かると思う。全部が全部素晴らしかったけど、「非国民的ヒーロー」のあのちゃんとのコラボが最高だった。この2人がパフォーマンスすると、ステージ上で感情のぶつかり合いみたいなものが起きて最高だった。
あとは長濱ねるとの「絶対彼女」。オリジナルよりテンポを落としたゆったりとしたアレンジ。歌詞で「新しいワンピでテンションあげて」と歌っているのもあって、長濱ねるは自前のワンピースを着て登場。途中のセリフのように歌う部分が可愛かった。
そして道重さゆみとのコラボ。「I&YOU&I&YOU&I」。この曲を二人が一緒に歌う姿は、ほんとに愛の溢れる瞬間だった。
そして最後は残っていた出演者がステージに出てきて、「ミッドナイト清純異性交遊」。大森靖子がファンである道重さゆみをイメージして書いた曲として有名。この曲を最後に持ってくるあたり、道重さゆみへの愛情というか、大森靖子も同じオタクなんだと思えるラストだった。
全ステージ終了!ずっと立ちぱなっし、聴きっぱなしでフラフラの状態で帰宅。でもそれくらい観てるこっちも全力で最高のイベントだった。
今回の戦利品はこんな感じ。先輩とせっかくだしリストバンドくらいは買おうということになり、購入(左上)。右上のチェキはCDを積んでゲットした。下のは会場内で付けていたリストバンド。
今回のイベントの感想としてはまずNegiccoが見れてよかった。そして前から曲はずっと聴いててライブも見たいと思っていた大森靖子のステージが見れて良かった。彼女の生歌には聴衆を引き込む力があると肌で感じた。超歌手の肩書きは伊達じゃなかった。あとはsora tob sakana、Maison book girlがパフォーマンスが観れたのが良かった。特にMaison book girlは曲もそうだが、パフォーマンスもクールで良かった。
全体を総括しても行って良かったイベントだった。来年も開催されたら絶対に行く!
4/22Negicco「世田谷コンサート」感想
4/22に世田谷区民会館で行われたNegiccoの「世田谷コンサート」を観に行ってきた。
去年の夏からライブに行き始めて、実に6回目のライブ。
現場までは電車で移動した。東急世田谷線を三軒茶屋駅から松陰神社駅まで利用したのだが、電車が2両編成だったり、駅の雰囲気だったりで、現場行くまでにテンションが上がった。
三軒茶屋駅はこんな感じ。
世田谷区民会館に行くまでは、もちろん土岐麻子「BOYフロム世田谷」を聴いてた。
世田谷区民会館に着くと物販とCD販売の列ができていたので、とりあえず目当てのものを手に入れるために物販の列へ。
区民会館の外観はこんな感じ。
物販で手に入れたものは、この「Negi栃尾の油揚げStrap」!!
Negicco初めての食品サンプルグッズでii-Fakeとのコラボ商品。この現場から発売開始なので、オタクの血が騒いで買ってしまった、、、
その後はチェキ欲しさにCD販売の列に並んだ。実はチェキを一枚も持っていないので、今回はゲットしようかと思いまして、CDを積む決意をした。。。
んでゲットしたチェキがこちら
Kaede様ーーーー!!!!やったーーーー!!!!
ちなみこれは先日ベイスターズの試合で始球式を担当した時のチェキ。Negiccoは3人ともベイスターズの試合で始球式をしていたり、コラボグッズを作っていたり、色々と交流があるんですよ。
これがコラボ商品(バットがネギになっている)
んで初めてゲットしたチェキはこう!学生証を入れているパスケースの裏側に!
これにより日々のエネルギーが2割増しに感じられる(気がする)
僕もがんばります。
そして17:00開場。今回は座席番号が結構良くて、前から3列目。
久しぶりにNegiccoのお三方がはっきり見える!
そうそう、今回はコンサートとうってあるだけあって、ネギストリングスとピアノでsugerbeansさんが参加している。
sugerbeans
佐藤友亮 (さとうともあき)
音楽家
1981年5月16日 千葉県生まれ 香川県育ち
大学在学中より音楽の仕事をはじめ、
作曲・アレンジ・鍵盤・ドラムと縦横無尽に動き回りながら、
劇伴、CM音楽、さまざまなアーティストのレコーディングやライブサポート、
楽曲提供やサウンドプロデュースをしている。
2005年9月にsugarbeansという名の架空のシンガーソングライターを演じることを始める。
かつて書いていた短編小説を歌にしてみようと思ったのがはじまり。
いつしかそれがだんだん自分と重なってゆき、名前もsugarbeansに変更する。
これまで自主制作で2枚、ミディより4枚のアルバムを発表している。
2012年3月、シンガーソングライターの伊沢麻未と"Tommy & Sammy"を結成。
CD制作とライブを定期的に行い、楽曲提供も多数。(ホームページより)
今回のセットリストはこんな感じ。
◯セットリスト
- ネガティブ・ガールズ
- RELISH
- パーティについて
- サンシャイン日本海
- カリプソ娘に花束を
- 江南宵唄
- 土曜の夜は
- Falling Stars
- 矛盾、はじめました。
- スマホに写らない(新曲)
- グッデイ・ユア・ライフ(新曲、高速道路ソング)
- ともだちがいない!
- ライフ・イズ・キャンディー・トラベル
- さよならMusic
- ねぇバーディア
アンコール
- 愛は光
- 圧倒的なスタイル
- トリプル!WONDERLAND
まず今回は上で言った通り、ストリングスとピアノが参加してるだけあって、曲のアレンジが格好いい!特に大好きな「江南宵唄」。この曲はNegiccoの楽曲の中でも、メンバーのクールな表情とギターのフレーズの格好良さがハンパないんだけど、サポートのおかげで、格好良さが倍になっている!
他には新曲「スマホに写らない」が良かった!Negiccoは楽曲提供の豪華さで有名なんだけど、今回の新曲はカクバリズムの思い出野郎Aチームの提供!
思い出野郎Aチームの曲はこんな感じ。
「スマホに写らない」もポップでファンキーで、タイトルの”スマホに写らない”のフレーズを繰り返す印象的な良曲だった!
12曲めの「ともだちがいない!」の前には、MCで新生活が始まったねという話になった。で話が進み学生の人手挙げてとなり、ネギライトを掲げていたら、かえぽと目があって「大学生です!」と応えるというとても嬉しい事が起きた!!(本当は大学院生なんだけど、緊張でそう答えてしまった。。。)
でさらここで、大宮で同時刻にライブをしている私立恵比寿中学から電話が掛かってきて、東京、新潟でエビネギで新春にライブをやるという衝撃の発表があった!!
また今回のコンサートの衣装は小学生が考案したものを組み合わせたらしい。
色々企画やっていて面白いし、絵を描いた子ども達にしても、自分の描いた絵が実際に形になっているのを見たら相当嬉しいだろうな。
衣装はこんな感じ。(ナタリーより)
アゲ曲の「さよならMusic」「ねぇバーディア」が終わり、アンコールに。一度はけたsugerbeansさんが舞台に戻ってきたと思ったら、ピアノの所には女性が座っている。観客は「?」という感じで見ていると、照明が灯って実はそこに座っていたのがかえぽだったことが判明!会場のざわめきと共に始まったのは掘込高樹提供の「愛は光」。かえぽの伴奏に合わせて、Nao☆ちゃんとぽんちゃが歌う。目を合わせて、呼吸を合わせながら丁寧に歌う3人には、15年一緒にやってきた絆が感じられて、本当によかった。
こんな感じ。(ナタリーより)
ていうか自分で演奏もしちゃうなんて、もうアーティストでしょ!しかしかえぽが始球式と伴奏の練習を並行してやっていたと思うと、本当に頭が下がる。
アンコール2曲目はみんな大好き「圧倒的なスタイル」。隣の人と肩を組みながらラインダンスした!このダンスの好きな所は、ダンスが終わった後に隣の人同士でハイタッチする所。これで会場の一体感がMAXになる。そしてアンコール最終曲は「トリプル!WONDERLAND」!一体となった会場に「N・E・G・I・C・C・O!」のコールがこだまする最高のエンディング!
そして最後のMC。ここでNao☆ちゃんが言った「今日のライブは今日しかない」という言葉は本当にその通りで、この日の多幸感は現場に居た人しか味わえない。それこそ写真や動画を撮ったとしても「スマホには写らない」、生の体験を味わうことがライブの醍醐味だなと改めて感じた。
15周年に向けて、たくさんのイベントが決定したり、アルバムのリリースが決定したりと熱が高まってきているNegiccoのライブは本当に楽しいものだった。
「ゼロの未来」感想
テリーギリアム監督作品「ゼロの未来」をNetflixで観た。
監督 : テリー・ギリアム
製作 : ニコラス・シャルティエ, ディーン・ザナック
製作総指揮 : パトリック・ニューオール
脚本 : パット・ルーシン
キャスト : クリストフ・ワルツ, デビッド・シューリス, メラニー・ティエリー,
原題 : The Zero Theorem / 2013
製作国 : イギリス、ルーマニア、フランス、アメリカ合作
配給 : ショウゲート
上映時間 : 107分
◯解説
「未来世紀ブラジル」「12モンキーズ」の鬼才テリー・ギリアム監督が、「イングロリアス・バスターズ」「ジャンゴ 繋がれざる者」のクリストフ・ワルツを主演に描いたSFドラマ。コンピューターに支配された近未来を舞台に、謎めいた数式を解くため教会にこもって生きる孤独な天才技師の人生が、ある女性との出会いから変化していく様を描いた。世間になじめない天才コンピューター技師のコーエンは、「ゼロの定理」という謎めいた数式を解くことを義務付けられ、ひとり教会にこもって定理の解明を続ける。ある日、パーティに連れていたれたコーエンは、そこで魅力的な女性ベインスリーと出会う。自分と同じく天才と呼ばれるボブとの交流やベインスリーとの恋を通じて、コーエンは生きる意味を知っていくが……。(映画.comより)
◯予告
点数 : 70点!
これは過去作「未来世紀ブラジル」同様、好き嫌いがはっきり分かれるタイプの映画だと思う。俺は好き!!
まずマイナス30点の理由は、映画が分かりにくい所。大きな話の筋は分かるんだけど、細かな部分で何かのメタファーのような演出があるんだけど、それが何を意味しているのか理解できない。ただ、電話ってのはキリスト教の福音的な意味だろうな。
ドコが好きかと言うと、話のテーマ的な部分が好み。はっきり言ってしまえば、主人公のコーエンは普通が恐い人。いつか誰かが自分の存在の理由、目的を告げてくれると信じている人。実存的な不安に駆られていると言えると思う。
基本的にこういう類の映画は好み。例えば「桐島、部活やめるってよ」の宏樹(東出真大)もそういう役だった。で、この映画の主人公コーエンは会社で毎日のようにコンピュータに向かい「エンティティ解析」を行っている。ある日コーエンは「ゼロの定理」の証明を命じられる。この定理の証明のために、教会に篭って作業を続けるんだけど、定理の意味が分からず、自分の作業が無意味に感じられる。こういう事は普通に現代の日本の会社員にも当てはまる事じゃないか?毎日同じような事をしていて、自分のしてる事の意味が分からなくなる。まあ金稼ぐ必要あんだから、そんなこと言ってられないか。
あとは街の造形が好き!人に合わせて壁に流れる広告や、カラフルな服など未来感はあるものの、道端はゴミで溢れている。「ゼロの定理」の証明で1年以上教会に篭っていたコーエンが街に出ると、街は綺麗になっていて、道には禁止事項が沢山書かれた看板がある。
ルールを増やして人々の行動を縛っていくっていうやり方が何だか日本的な感じもした。
あと良かったのは「ゼロの定理」を証明する方法。コンピュータの画面に向かって、パズルゲームのように数式を組み合わせていく。このゲームの映像がすごく美しくて好き。
組み合わせが不適当の場合は上のように、積み上げた数式が崩れ始める。
あとベインズリーが可愛かった。というかエロかった。ちょっと目が離れてるけど。
彼女と出会ってから、コーエンは彼女の虜となる。
このベインズリーはコーエンにVRコスチューム(これがストレッチマンぽい)を持ってきて、自分のやっているエロサイトでVR空間で2人きりで会えるようにする。
VR空間は南の島みたいな所で、コーエンは自分が抱えているしがらみから一時的に解放される。今画像を見ると、あんまりハッピーな感じしないけど、映画内では音楽もかかっていて楽しそうな雰囲気がある。VR空間では彼女とラブラブなんだけど、現実の彼女が一緒に遠くに行こうと誘ってくるんだけど、それには渋ってしまう。ここら辺が童貞感というか、イタさがあって良い。
流れる音楽はこれ↓
そうそう、このエロサイトというかVRサイトにアクセスするときに、ベインズリーの股間にENTER MEと表示されて、そこをクリックするところは好き。何回かアクセスすると、バーチャル精神科医のおばさんが忠告してくるのも、エロサイトを見るときの年齢確認的な感じで面白かった。
でこのKaren Souzaの「CREEP」はエンディングでも流れるんだけど、これってRadioheadのカバーらしい。何といっても歌詞が最高。
「僕は特別な存在になりたい、とても特別な君のために」
「でも僕はヘンな奴、イカれた奴」
「ここで何をやっているんだろう、僕の居場所はないのに」
この歌詞が表示されながら、一人立ちつくすコーエンの前で夕日が沈んで画面が暗くなる。もう最高のエンディングだよね!!鳥肌もんだよ!!
「それでもボクはやってない」感想
周防正行監督の「それでもボクはやってない」をNetflixで観た。
監督 : 周防正行
製作 : 亀山千広
エグゼクティブプロデューサー : 桝井省志
企画 : 清水賢治, 島谷龍成
キャスト : 加瀬亮 , 瀬戸朝香, 山本耕史, もたいまさこ, 田中哲司
2006 / 日本 上映時間 : 143分 , 配給 : 東宝
◯解説
「Shall we ダンス?」の周防正行監督、11年ぶりの新作は、痴漢冤罪事件をテーマにした社会派法廷ドラマ。通勤ラッシュ時に電車に乗っていたフリーターの徹平は、電車を乗り換える際に女子中学生から痴漢行為を問いただされ、そのまま駅事務所、そして警察へと連行される。警察、検察の執拗な取り調べにも、徹平は「ボクはやってない」と答え続けるが……。主演の徹平に加瀬亮、共演に瀬戸朝香、役所広司ら。(映画.comより)
◯予告
点数 : 90点!
題材に痴漢冤罪を扱った映画なんだけど、凄く面白かった!何といっても良かったのが、主人公の加瀬亮。怒りがにじみ出ている表情が凄く良い!
加瀬亮と言えば、記憶に残っているのがアウトレイジビヨンドの山王会若頭石原の役。
インテリヤクザが板についてたと思う!他で言えば住友林業のCM。凄く自然体でリアルな感じが出ている。こう見ると加瀬亮はなかなかのカメレオン俳優じゃなかろーか。
動画は下に↓
「アウトレイジビヨンド」石原怒号
住友林業cm
プラスでインタビューも
加瀬亮インタビュー
で今作は基本的に加瀬が冤罪で捕まってから、裁判で判決が出るまでを描いてる。これだけで143分も持つのかと思うけど、それが持つんだよね!!冤罪ってことは、罪を犯してないってことだけど、この”ない”ってのを証明するのが難しくて。それをどうやって証明していくかってのが、今まで知らなかった部分で、なるほどと思いながら見てると、143分持つんだよね!
まず前提として、痴漢が良くないこと当たり前!なんだけど、満員電車とかに乗ってたら、手がぶつかったり、バッグがぶつかったりする可能性があるわけじゃん。故意じゃなくてさ。それで逮捕されて、仕事も家族も失ったら、ほんとやってられないよな。今回はフリーターがだったから、時間があって戦えたけど、仕事があればそんな時間の余裕もないし、早く解放されたいがために、示談に応じて罪を認めちゃう可能性とかあるなと、、、ちょっと前に女性が金欲しさに痴漢されたって虚偽の申告して、冤罪で捕まったりするわけだし。やっぱり男女で車両を分けるべきなのかなと。でも現実的ではないんだよなー。難しいところだよな。
で内容の話をすると今作では最高の怒りポイントがあって、、、それは加瀬亮の家に痴漢もののDVDが置いてのが家宅捜索で発見されて、それを理由に検事が加瀬亮は痴漢を行う可能性があるっていう場面なんだけど、、、
AV観てたら犯人なのかよ!!!!
ふざけんなよ!!!!
と。こっちは怒り心頭だよ!!たしか前に性犯罪者の家から、それ関連のAVか漫画か忘れたけど、が出てきて、前から犯罪を起こす可能性があったみたいなことを聞いた記憶があるんだけど。でもさ、それって結果論だろ!!少数のバカがエンタメの内容を実行に移しただけで、AV観てる奴が全員性犯罪者なわけねーだろ!!そんなのはね、犯罪者が米食ってたから、米食ってる奴が全員犯罪者だっていうくらい暴論だよ!!
今回なるほどなと思ったのが、「結果を前提にしちゃいけない」ということ。刑事事件の裁判って99.9%有罪判決らしい。この理由はほとんどが被告人が罪を認めていて、あとは量刑を決めるだけの量刑裁判も含んでいるからだそう。起訴事実を否認している場合でも、97%は有罪判決。これは映画内でもそういうセリフがあるが、探したらソースがあったので下に貼っておく。でもこの有罪判決の数字ってのはあくまで結果であるってことが重要(映画内でも言っている)。この数字を前提として、つまり有罪であることを前提として、偏った見方で、判断してはいけないということ。
こういう穿った見方をしてくるのが、裁判官の小日向文世。加瀬が絶対に有罪であると決めつけて、これでもかと揚げ足をとろうとしてくる。確かに無罪の判決を出すことは警察や検察つまり国家に反論することだけど、そこは人の人生を左右する裁判官としての倫理を持ってやってもらわないと、そもそものシステムが成り立たないでしょうが!!と。
あと映像的な話をすると、「凶悪」と同様、面会室のガラス越しに対峙している2人お顔がガラスに反射して重なってるように見えるシーン。凶悪では対峙する2人が表裏一体であることをほのめかす表現だったけど、今回はそうでもない印象。
あとは被害者の女子高生が裁判所で質疑応答する場面。被害者のプライバシー保護のために傍聴席との間に仕切りが設けられる。これを被害者の正面から写すことで、しきりの外側に加瀬の顔だけが映る(説明が難しいので、図に示す)。
これによって加瀬と女子高生の間に物理的なギャップがあるんだけど、これが今回の事件の事実に関する2人の間の認識のギャップのように見える上手い写し方だなと思った。
そうそう、で、この女子高生が質疑の最中に泣くんだよね。これも怒りポイントでさ。というかこれによって思い出した出来事に対する怒りなんだけど、前に女子と喧嘩したときにそいつが泣きやがって。そうなったらこっちはもう負けじゃん!周りも「あーあ泣かせちゃった」みたいなこと言うしよ!だから今回の映画は被害者かもしれないけど、それでトラウマが植え付けられたかもしれないけど、泣く女は嫌いだね!!
◯あとがき
ちょい役で出ていた竹中直人が最高だった!加瀬亮のアパートの大家なんだけど、加瀬の母親から落花生貰うや否や態度が一変するっていうのが面白かった!あと性犯罪の被害者見たさに裁判傍聴している奴らが良かった!
あと山本耕史が良かった!加瀬が保釈金はらって警察署から出てくるときに、加瀬の今までの怒りを理解してるから傘でピーポくん殴ろうとするんだよね。そこがちょっとウルっときて。お前良い奴だな!!と。実際は近くに警察がいたから殴らなかったんだけど。
「Zアイランド」感想
品川ヒロシ監督作品、哀川翔芸能生活30周年を記念した作品「Zアイランド」をNetflixで鑑賞した。
監督 : 品川ヒロシ
脚本 : 品川ヒロシ
主題歌 : 湘南乃風
キャスト : 哀川翔, 鈴木砂羽, 鶴見辰吾, 木村祐一 , 宮川大輔
2015 / 日本 上映時間 : 108分 PG12
◯解説
哀川翔の芸能生活30周年を記念したオリジナル作品で、「ドロップ」の品川ヒロシ監督のメガホンにより、謎の病気が蔓延した島を舞台にヤクザたちの抗争とゾンビが引き起こすパニックを描いたアクション娯楽作。10年前、敵対する竹下組との抗争で怪我を負い、組が解散となったヤクザの宗形博也は、刑務所にいる弟分・武史に代わり、武史の娘・日向の面倒を見ながら運送業を営み生活していた。しかし、武史の出所が決まると、父親に会いたくないと日向が家出。宗形と武史は日向が向かったという銭荷島に赴くが、そこには謎の病気が広まっていた。(映画.comより)
◯予告
点数 45点!
うーん、あんまり面白くなかったかな。
今作はタイトル通りゾンビ映画。たしかGEOに行った時に、何人かの芸能人が自分の好きな映画を紹介するコーナーがあって、品川ヒロシのコーナーもあってゾンビ映画を紹介していた気がする。タイトルは何だったか忘れたけど、結構有名なやつ。だから自分でもゾンビ映画撮りたくて、今作を撮ったのかと。
ゾンビ映画といったら、一体目のゾンビ誕生の瞬間が盛り上がると思うんだけど、今作はあんまりといった感じ。この一体目のゾンビが宮川大輔演じる吉田という役のヤクの売人なんだけど、そもそも宮川大輔がそんな好きじゃないってのもあるかもしれない…。ただ普通のゾンビは歩いて襲ってくるのに対して、ヤクを打ったやつは走って襲ってくるって設定は面白かったかな。でも謎なのはゾンビ化の原因。ちゃんと示されていない気がした(見逃してるだけかもしれないけど)
あとゾンビに関しては、今作はリアルよりにしたいのか、コメディよりにしたいのかよく分からない。ゾンビはリアルなのに、それに襲われれる人たちが恐怖や緊張感を感じているように見えない。これ凄くイライラした。お前らとっとと食われちまえ!!
で今作は明確な嫌いなポイントがあって。
それはギャグがつまらないこと。品川ヒロシ監督が芸人であることと、よしもと興行配給映画ってのもあって芸人がたくさん出てくる。んで会話の中でギャグをやる場面が多いんだけど、これがまあつまらない!車の整備工場の社員の河本が哀川、REDRICEに説教しながら、耳かきで書類に書き込むフリをして突っ込まないことにさらに説教するとか、警察の窪塚が「 GTA的な生き方したい」とか、口喧嘩が長いとか、ゾンビって言葉を言うか言わないかとか、、、
こっちはもうウンザリだよ!!
でさらに細かい会話のやり取りとかも多いんだけど、ダルい。医者のかざぽんにイラつく。秋葉原@DEEPの時からちょっと好きだったのに。
今回の作品の気になったポイント書き出してみる。
①ヤクザが出てくること
哀川ら宗形組と木村ら竹下組というヤクザが出てくるんだけど、これってゾンビを銃で撃つためでしょ?日本では海外のように一般人が銃を所持してないから、こういう演出で銃もっていること正当化しているんじゃないの?
②漁船に大型スピーカー積んでいること
ラッパーの般若が漁師役で出ていて、こだわりのスピーカーユニットを漁船に積んでいるんだけど、それって魚逃げね?そういや宇多丸師匠がなかなかラジオの評論コーナーで扱わなかったために(扱う映画はガチャによるランダム選出)、般若がディスしたことで、ヒップホップ用語で言えばbeefが起こったことが有名。リンクは下に↓
みやーんさんのラジオ書き起こし
https://miyearnzzlabo.com/archives/29185
ラジオ音源
③島にトラックで乗り込むこと
哀川が子分のREDRICE、鶴見らと島に移動する際に、REDRICEがフェリーに大型トラック乗せてくるんだけど、おかしくね?他に車なかったんか?
④ゾンビが人の首を噛んだときに、皮しかとれてこないこと
これは多分技術的な話だと思う。首の部分に血のりが入った小さな袋を取り付けて、そこに擬似皮膚を貼り付けて、噛んだ時にちのりの袋が破けて出血するって感じの仕掛けなんじゃない?
⑤ヤクザが山刀を持っていること
木村の手下、大悟とくっきーが山刀を持っているんだけど、携帯性悪いでしょ。百歩譲って、ぶっ飛んだ人としてくっきーだけに持たせるなら分かる。ちなみにナイフの種類に関しては下に↓
散々言っているけど、良かった点もある。それは上で言っているくっきー。人としておかしい奴感があって良かった。あとは女子高生2人組。多人数のチンピラをボコボにしちゃうくらい格闘が強い!動けてる!ただ同じような演出が繰り返されたのは残念だった。あと良かったのは映像の色調。暗めのトーンが好みの感じ。
最後に思ったのは、映画撮るのは難しいのかもということ。面白い映画作るにはセンスが必要だと思った。
「KOTOKO」感想
塚本晋也監督、cocco主演映画「KOTOKO」をNetflixで鑑賞。
監督 : 塚本晋也
製作 : 塚本晋也
原案 : cocco
2011 / 日本 上映時間 : 91分
◯解説
「鉄男」「六月の蛇」の塚本晋也監督がシンガーソングライターのCoccoを主演に迎え、苦しみもがきながらも愛する息子を育て、懸命に生きるひとりの女性の姿を描き出したドラマ。ひとりで幼い息子の大二郎を育てる琴子は、世界が“ふたつ”に見える現象に悩まされ、歌っているときだけ世界が“ひとつ”になる。神経が過敏になり強迫観念にかられた琴子は、大二郎に近づくものを殴り、蹴り倒して必死に息子を守っていたが、幼児虐待を疑われて大二郎と引き離されてしまう。そんなある日、琴子の歌に魅了されたという小説家の田中が現れるが……。2011年・第68回ベネチア国際映画祭オリゾンティ部門で、同部門の最高賞にあたるオリゾンティ賞を受賞した。(映画.comより)
◯予告
点数 : 80点!
予告を観ても感じられるが、まず何と言ってもこれぞ塚本晋也監督の映画だなという印象を受けた。映像の迫力、緊張感に圧倒される。
これまでに塚本晋也監督の作品は「鉄男」「鉄男THE BULLET MAN」「野火」を鑑賞した。それらと同様、カメラの動き、音楽の使い方が世界の異世界へと連れて行かれてしまった感覚がして、登場人物の絶望感や狂気が伝わってくる。
◯過去作
鉄男
鉄男 THE BULLET MAN
野火
特に印象的だったシーンは途中で差し込まれる、機関銃でこちらを撃つシーン。
この映像はKOTOKOが家のテレビで観ているものだが、何度も繰り返される。
これによって戦争の恐怖、KOTOKOにとっては自分の子の命が危険にさらされることに対する恐怖が観ている側に突きつけられる。
今作は監督が以前から歌や世界観など好きだと言っていた(下のインタビューより)歌手のcoccoを主演に起用している。それだけでなく映画内でKOTOKOが歌う曲をcoccoが作詞作曲している。映画終盤でKOTOKOが田中の目の前でアカペラで歌う長回しシーンがあるのだが、これがとても良い!coccoの歌声が低めで好みであるのとプラスで、歌っているときの表情の変化が素敵!coccoは二階堂ふみと水原希子を7:3で配分したような顔なんだけど、可愛らしくもミステリアスにも見えるとこが良い!
coccoの歌は下に↓
◯coccoの曲
監督インタビューを聞いて驚いたのは、他人が2重に見える演出で双子を起用していること。通常であればカットを割って、一人に対して2回撮影を行うことで行うところを今作では、双子を使うことで行っている。また2重に見えるという案は監督がcoccoと映画の企画を行う段階で、coccoから一番初めに聞いた実体験であるということ。実際に体験していることであるからこそ、突飛な設定であってもリアリティがある作品になっていると感じる。こういう製作の裏話は映画を観てから知ると映画がより面白く感じられる。
また今作の2重に見えるという設定は、KOTOKO(coccoはどうか分からないが)にとって人の"善"と"悪"の部分が分かれて見えていることを示していると感じた。普通、自分にとって他人は完全な善、完全な悪の存在ではなくあくまでグレーな存在である。それがKOTOKOにとっては分離して見えているということだと思った。この設定は自分がその当事者であれば本当に恐ろしいものだと思う。他人の完全な悪の部分が、自分に対して敵意を見せていることが完全にわかってしまうから。
さらにこの設定に関して気になることがある。それは敵意をむき出しにしてくる他人の悪の部分が、KOTOKOに襲いかかってくるのだけど、映画の前半ではKOTOKOがその他人をボコボコにしている。それに対して、映画の中盤では田中の悪の部分にボコボコにされている。これは多分息子の大二郎(字はあっているか分からない)が自分の手元を離れたことで、今まで居た守るべき存在がいなくなったことが理由だと思う。
※追加
KOTOKOは大二郎を守る側から、田中によって守られる側になったことによって、世界が2重に見える症状が消えたのだと思う。
これは監督のインタビュー最後のメッセージからもなんとなく推察できると思う。
監督インタビューは下に↓
◯監督インタビュー
◯ちょこっと補足
今作は映画を通して、リアリティラインは中の上くらいだと思っているんだけど、途中で、リストカットしたKOTOKOの出血を止めるために、田中が何度もタオルを取りに行くなどちょっとしたギャグシーンがあるところも見所!あとはやっぱり俳優としての塚本晋也の感じが好きだな!